和の料理人・高橋明也さんに教わる 食材をすべて生かす料理
食材編


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(photo/Cika Sugimoto)


教わりました!

白いヒョロヒョロは側根(そっこん)。

側根がついているのは収穫されたときに近い自然のままの状態です。


編集部:

ヒョロヒョロと根のようなものがでている状態で売れられているにんじんと、ツルツルのきれいなにんじんとがありますが……


高橋:

「にんじん」の皮からヒョロヒョロと生えているのは、側根(そっこん)と呼ばれるものです。市販されている「にんじん」の多くは、出荷の際に機械で洗いますが、そのとき表面の皮がひと剥きされた状態になります。色が鮮やかな、側根もない状態で店頭に並ぶのです。

写真のように、側根がある状態で売られている「にんじん」は、収穫された時に近い、自然のままの状態で(ひと剥きせずに)販売されているということです。皮があるということは、守られている状態なので日持ちもいいんですよ。側根をつけたまま店頭に並んでいる「にんじん」はおすすめです。

ちなみに、収穫したときに近い状態の「にんじん」は、何日もそのまま放置しておくと干からびますが、ひと剥きされた「にんじん」は溶けてくるんです。


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追記▷大根やにんじんは被子植物の双子葉類というタイプ。このタイプの植物の根は、図のように「主根」と「側根」があります。もやしのように細い根をたくさんはやしている「ひげ根」を持つのは、被子植物の単子葉類です。

0001 (1) 高橋明也:1967年、神奈川県生まれ…



和の料理人・高橋明也さんに教わる 食材をすべて生かす料理
大根とにんじんの皮(その1)

皮ならではの歯ごたえとうま味が感じられる一品。皮と実の間に栄養が多いというのも、見逃せません。

 

「大根とにんじんの皮を活用するためには、皮をできるだけ長くむいてください」

「包丁でもスライサーを使ってもどちらでもOKです」

「皮をむいた当日ではなく、翌日に調理をしたいときは、空気が入らないようにラップで包んで保存します。皮の水分を逃したくないため、キッチンペーパーの使用は避けてください。キッチンペーパーでは乾燥してしまいます」

「ほかに、軽く塩を振って保存する方法もあります。塩をした場合は、使用前に水洗いをしてください」




IMG_1156_35.jpg                            (photo/Chika Sugimoto)
にんじんと大根の皮を使った
紅白なます

「大根とにんじんの皮、あわせて約50〜70gを使う場合の分量を紹介します」

まず最初に合わせ酢を作ります。

鍋に酒、みりん同量(ここでは15㎖ずつ)を入れて火にかけ、煮立ててアルコールを飛ばします。このことを「煮切り」と言います。高濃度のアルコール分は料理の味を損なうため、アルコール分を除いてアルコール臭をなくすのです。

アルコールが飛んだら、お湯30㎖、きび砂糖(またはてん菜糖)小さじ2を加えて溶かします。完全に冷めるまでおいてから、酢45㎖を加えます。熱いうちに酢を入れると酢酸が蒸発してしまうため、冷めてから加えるのです。お湯を加えたことで、酸味がきつすぎず、まろやかな味わいに仕上がります。お湯(水)で薄めることで保存を心配される方もいらっしゃると思いますが、このくらいの割合ならば問題はないでしょう。


大根とにんじんの皮をせん切りにします。

まな板に皮を横に長く置いて、斜めに切ってせん切りにします。ボウルに入れて、塩小さじ1を振って揉みます。塩で揉むことで、材料の身を引き締めて臭みを取り、味をしみ込みやすくするのです。細かなゴミも取ることができ、滅菌作用もあるのです。ただし、振り塩をして長時間そのままにしておくと水分とともにうま味も逃げてしまうので、揉んだらすぐに水洗いし、ザルに取って水気を切ります。

ボウルに移し、薄口醬油小さじ1強を振って混ぜ合わせ、再びザルに入れてしょうゆを切ります。これは「醬油振り」または「醬油洗い」という材料の下処理のひとつです。材料に少量の醬油をまぶし、余分な醬油を切ってから料理に用いることで、料理が水っぽくならず美味しく仕上げることができます。味をなじませ生臭みを抑える効果もあります。今回、薄口醬油を使ったのは、大根の白をできる限りそのままにしたいからです。


完成した大根とにんじんの皮のせん切りを、合わせ酢に加えます。30分以上漬けるのがおすすめです。


最初に合わせ酢を作り始め、きび砂糖またはてん菜糖を加えてから冷めるのを待つ間に、大根とにんじんの皮をせん切りを用意すると、段取りよく仕事ができます。


保存容器に入れて冷蔵庫で1か月ほど保存が可能です。 

 

※今回は基本の「なます」を教えていただきましたが、おすすめは、大根とにんじんの皮に干し柿やドライフルーツを加えて作る応用編とのこと。 きび砂糖も使わずに素材の甘味のみを生かす一品になるそうです!




追記)せん切りは、皮に斜めに包丁を(線のように)入れていきます。

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料理:高橋明也





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                                 (photo/Chika Sugimoto)

料理人・高橋明也さんに、食材を生かす料理を教わります。
ふだん捨ててしまいがちなところを使った料理です。

4月3日に、第一弾・大根とにんじんの皮で作る料理を教わります。
「皮には栄養もたくさんあるけれど、
まずはなにより美味しいのです」と話す高橋さんです。



PROFILE

高橋明也●たかはしあきや

1967年神奈川県川崎市生まれ。実家は青果店。幼少の頃より、仕入れや配達、販売などをし、数多くの野菜と触れ合う。東京農業大学農学部農芸化学科入学。後に理にかなった料理の基盤になることを学習する。同校卒業後、東京都豊島区の鮮魚店に就職。魚の扱い方や捌き方を知る。魚に興味を持ち産地を知りたくなり、宮崎県宮崎市の鮮魚店に。店に出入りをしていた和食の料理人と知り合い、素材を生かした本格的な日本料理や郷土料理を学ぶ。34歳の時に神奈川県茅ケ崎市に店を持つ。地場野菜や地物の魚料理を提供。お客様の中に曹洞宗の僧侶がいらしたことがきっかけで、福井県小浜市の寺院で典座(てんぞ=禅寺で多くの僧の床座・食事などをつかさどる役僧)のなんたるかを学ぶ。その後、茅ヶ崎の店をたたみ、登山好きなこともあり富山県の温泉宿に住み込み、伝統的な手法などを知り、山の地を生かした山菜やきのこ類、富山湾の様々な魚介などの食事を提供。45歳で神奈川県横浜市で旬菜の和食店を開業。





フェリシモさんのライフスタイル誌『くらそび』の
3月号(2018年3月号)に、戸練ミナさんの重ね煮が掲載されています。
別ページに、茅花舎の『はじめての重ね煮』もご紹介いただきました。



『くらそび』の誌面から、温かな暮らしを感じます。
穏やかな気持ちになります。

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フェリシモさんの「くらそび」ページは
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あけましておめでとうございます。
笑顔のひろがる幸多き一年になりますよう
心よりお祈り致します。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

茅花舎