2022年5月4日
「空をもっていっちゃぁだめだよぅ」 ポコポはなきべそをかきました。 「私のなかまをつれていくなんて」 山ドリのオバサンはプリプリとおこりだします。 「ぼくたちがないたり、おこったりすると、なかまたちも、ないたりおこったり […]
2022年5月3日
「このあたりだったかなぁ」 おとしたかがみをさがしに、トラックの運転手がもどってきました。 ポコポとピョイと山ドリのオバサンは、あわててちかくの丘にのぼります。 運転手は、キラリと光るかがみをみつけると、顔をホッとさ […]
2022年5月2日
「あっ!」「あっ!」「あっ!」ポコポとピョイとオバサンのおどろいた声がなんばいにもなって、デコボコ山にこだましました。 みんながのぞいたその空には、オバサンのなかまも、ポコポのなかまも、ピョイのなかまもいます。なかまたち […]
2022年5月1日
たしかに山道のまんなかに、白い雲がフワリとういている空がありました。「ほんとだ。わぁ、きれいだなぁ」 おもいきって近づいてみると、その空にはピョイのなかまがいます。 「オバサンやポコポのなかまはいなかったけど、ぼくのな […]
2022年4月30日
「そうかい、私はたしかに私のなかまをみたんだ。でも、あんたのなかまはみなかったよ」もどってきたポコポの顔を、山ドリのオバサンは、うたがうような目でのぞきこみました。 「ひどいや、うそじゃないってば。オバサンのなかまはいな […]
2022年4月29日
ポコポはさっそく、おちてきた空をみにいくことにしました。 デコボコ山の山道に、空がおちているなんていうことは、ポコポにとってはじめてのことでした。 「トラックがジャガイモや魚のひものをおとしていったのは、みたことがあ […]
2022年4月28日
ガクン、ガタガタ、ガクン、ガタガタ。 山道を行くトラックがひどくゆれています。 プチッ、ストン。 とつぜん、トラックの荷台のひもがきれ、道のまんなかに、光るものがおちました。 ガタガタ、ガタガタ、ブウン、ブーン。 […]
2022年3月29日
私はそのときどきに感じたことを絵本にしてきました。それは、自分の考えに気づき、深め、それを自分と他者に問いかける作業でした。 学校を卒業後、何をしたいのか模索する中で、立派な成功者のイメージは、何かの賞を受賞して有名 […]
2022年3月26日
チリの作品展に参加してから多くの外国人版画家とSNSでメッセージを交わすようになりました。日本の版画として世界に知られているのは、やはり浮世絵です。海外の方に、私は神奈川に住んでいると伝えるとき、北斎の「富嶽三十六景 […]
2022年3月17日
チリに住む版画家ラドから2回目の展覧会の誘いがありました。今回の展覧会の趣旨は、政府に反対し投獄された人々への連帯を呼びかけるものでした。 チリは1973年の軍事クーデター以降、強権的な手法で市民を従わせようとする政 […]